珍列棚・音楽６/ぼくの大好きなイタリアン・ツイスト

イタリアン・ツイストって知ってますか？音楽用語として定着しているのかは分からないですけど、「太陽の下の18才」や「24,000回のキッス」といったイタリア産ツイストのことです。それが日本のポップスにけっこう影響を与えているんですね。たとえば、郷ひろみの「よろしく哀愁」あたりを思い出してもらえればいいでしょう。ま、「こんな曲イタリアン・ツイストじゃないわい」とご批判もあるでしょうが、私の独断ですのでよろしく。

タイトル	アーティスト	コメント
可愛いポーリン	杏里	杏里のプロフィールから抹殺されかかっている曲。でも、鈴木慶一によるカリプソ風イタリアン・ツイストがキュートで、これがいちばん好き。
浮気なSACHIOに首ったけ	松永夏代子	鈴木茂のギターサウンドとハスキーヴォイスが、明るさのなかにもの悲しさを醸し出して魅力的。今でもインディーズで音楽活動してる。
真冬のビーチ・ボーイ	麻生真美子＆キャプテン	ジャケットはスウェーデンの騎馬警官の礼服だっけ？そんなことはどうでもいいとばかりに、下世話なパワーで押しまくり。
太陽のアラベスク	秋山絵美	ほとんどオキテ破りのそのものズバリ。湯川れい子作詞・井上大輔作曲だもの確信犯でしょう。第２弾「悲しき片想い」もイイでき。
どきどき旅行	岩崎良美	「あこがれのハワイ航路」の80年代版なわけないけど、ヴォーカルもはじけて楽しさ満点。高見知佳「ジャングル・ラブ」も同じ作家の佳曲。
シーサイド慕情	嵯峨聖子	レポーターでお馴染みの嵯峨聖子さんの歌手時代の曲。まあ、どっちかっていうと渚ゆう子的ベンチャーズ歌謡風だけど無理矢理。
太陽のかけら	篠塚満由美	スタ誕出身。本当はロックの人だけど。「月影のTOKYO」につづくアナクロ路線。自在に楽しんでいるような歌唱法に実力がうかがえる。
哀愁Dream	横田早苗	サンデーズ横田早苗の第３作＆ラストシングル。憂いのあるヴォーカルと“東京はずれ湾岸道路を走り抜け”あたりの疾走感はバツグン。
本牧・横須賀・ルート16	BOY	いかにもバブリーでおっかなそうなお姉さん二人組。すっかり忘れていたけど、この特集のためにタイトルで目星をつけたらビンゴでした。
東京メルヘン	木之内みどり	“もうじきに春が来るんですね”とキャンディーズ「春一番」を逆さにしたような詞が切ない70年代後半を代表する名曲。文句なしに泣けます。